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映画「八月のクリスマス」   dimanche 24 sept.2000 [■Cinéma et Musique]

『八月のクリスマス』(ホ・ジノ監督、1998年韓国/NHK教育) 病気で常に死を意識した主人公ジョンウォン(ハン・ソッキュ/韓石圭)の生と、その病気のことを知らないタリム(シム・ウナ/沈銀河)の邂逅の断片が淡々とした進行で描かれている。日常の何気ないところから一つの物語を描くのは、日本だけでなくアジア映画の得意なことであるが、この作品も小品ながら見終わった後で豊かな気持ちにさせてくれる。しっとりとした名品であり好きな作品だ。
しかし、ジョンウォンが死期を知りながら、タリムにそのことを教えないのは責任の放棄である。若い女性に死を前にした自分との関係を成立させないような行動をとるのは、彼女が悲しむのが分かっているからこその、ジョンウォンの愛情だという見方もあろう。しかし、それは社会的性差に基づく男性中心主義の表象に過ぎない。その悲しみの経験(決して不幸ではない)を通して彼女は豊かな生を歩むのであり、俗流でいえば彼の生も記憶されるのだ。我々儒教的精神のなかで育った北東アジア人はともするとジョンウォンと同じ態度に出るのであろうが、敢えてそれを否定すべきではないだろうか。人との関係をもつことからしか豊かな死は存在しない。

八月のクリスマス

八月のクリスマス

  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • 発売日: 1999/12/03
  • メディア: DVD


シドニーの女子マラソンは高橋尚子さんが金、山口衛里さんが7位、市橋有里さんが15位っだった。橋本さんの金は賞賛以外のなにものでもない。気になったのは市橋さんだ。終盤まで先頭の3人の中にいたのだが急速に失速してしまった。日本の代表のなかでは一番早く選考され、後の選考過程の混乱の中で拙速だったと思ったものだ。しかし、拙速は陸連であり、彼女に非は何も無かった。それよりも、市橋さんが被った下らない邪推の方が辛いものだったろう。今回の結果は不満だろうが、まだ22歳!アテネは楽しんだらいい。(その間の4年は辛くて当然)


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