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■巨大地震の正体       samedi 27 aout 2011 [■vie]

東京大学情報学環総合防災情報研究センター・地震研究所の古村孝志先生の、「巨大地震はなぜ起こるか 近年の地震と首都直下地震の可能性」を聴く。

今回の東北地方太平洋沖地震が、釜石沖に設置されていた海底ケーブル津波計を解析することにより、宮城沖、福島沖、茨城沖の200キロ×500キロの広域深部で連鎖連動発生した巨大地震であるばかりでなく、深部地震が起きた後に、浅部海溝軸付近の堆積層の分岐断層でも55メートルの「大滑り」といわれる地震が起こり、それが巨大津波となったのだそうだ。あの時、広大な規模で性格の違う地震が連鎖的に起こっていたのだ。これは全くの想定外の超巨大重層地震とでも呼べよう。

NHK教育の「サイエンスZERO」(4月2日)、NHKスペシャル「巨大津波」(5月7日)でも話しておられたが、地震のメカニズムだけを体系立てて伺うことで、数千年単位の時間スパンで地球規模に発生した巨大現象のあまりの甚大さを驚愕をもってお聴きするだけだった。

今回の地震から今後想起されることは、東海・東南海・南海三連動の巨大地震の可能性だけでなく、南海トラフ浅部境界の地震の併発による巨大津波地震の発生も考えられるようになった訳で、今回の地震の余震(余効変動)とともに数年は確実に地震に対する意識を高めねばならない。

古村教授が余談のように言っていた、「知らなくて良かったことを知ってしまった」という言葉は、学問の原初欲求からくる驚きであろうが、科学はどこまで巨大地震に迫れるのであろうか。そして、我々はこの時代の中で脆弱な「人間の知」をどのように昇華せねばならないのか、これが思考対象となっていると言えよう。

既知のことではあるが、東北地方太平洋沖地震のM9.0は阪神淡路大震災のM7.3の180倍のエネルギーが放出されている。「阪神淡路大震災が180回連続して起こった」、と説明された時マジでクラっと来ました。
(阪神・淡路地震は気象庁マグニチュードでは7.3Mj、モーメントマグニチュード(国際基準)では6.9Mw。東北地方太平洋沖地震は9.0Mwであるから1450倍でしょうか)

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