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■嘔吐 [■vie]

文芸雑誌「すばる」(集英社)の4月号に、松本圭二さんという方の「あるゴダール伝」という作品が載っている(文芸雑誌なんぞを開かねばならない自分が辛い)。意識して見ていたわけではないが、「学生会館」「五号室」「フランス文学研究会」「仏文研」などという単語が目に入ってきた。おやっと思い調べてみると、松本さんの経歴が早稲田中退とある。で、もうすこしページをぱらぱらと捲ると作中の主人公は1985年に仏文研に出入りしていたようだ。

正門斜め向かいの学生会館5号室のフランス文学研究会といったら、まあ早稲田の仏文研ですね(ホンとは南門斜め前)。もし松本さんが実際に多少とも出入りをしていたとしたら僕とは面識は無いが、なにやら懐かしい気になった。部室の様子は違うが遠からずというところでしょうか(僕らの頃は大きな事務用の机と長いすに幾つかのパイプ椅子。壁には「想像力が権力を握る」という落書き)。
登場人物たちは現代詩をやっているようだし、ある人物はドゥルーズを研究したいといっていたりする。ここでまたまた懐かしさが込み上げてきた。創作ではなく実際の仏文研は1980年の早稲田祭にドゥルーズのシンポジウムをやっている。前後の早稲田祭のシンポジウムのタイトルを思い起こせば、サルトル、ブランショ、ドゥルーズ=ガタリ、ボードリヤール、フーコー、ジラールと続き1984年に今村仁司さんと塚原史さんとでデリダをやっている(残念ながら1985年は知らない)。これら早稲田祭で行うための全体のゼミのほか、3年生が行う個人ゼミではヌーボーロマンから(古い!)、メルロ=ポンティ、バルト、ラカンなどフランス関係のほかに、ベンヤミン、マルクス関係のゼミなどもやっていた。セリーヌのゼミもあった。『夜の果ての旅』を読まされた気がする。

ちなみに、ブログタイトル右の子供のいたずら書きのようなものは、1980年に来日した時にフェリックス・ガタリに貰ったサインです。

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