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◆宮地克実・元三洋監督    le21 juin 2007 [■ラグビー]

高田馬場「ノーサイドクラブ」で、「早稲田×ヤマハ」のビデオを見ながら、マスターの斎藤さんと飲んでいたところ、三洋電機の宮地克実さんの話題になりました。で、マスターが、『無冠のジャージー 宮地克実と三洋ラグビーの<挑みつづけた日々>』(富永俊治 洋泉社 1998年)という古い本を出してくれました。

本の主題にもなっていますが、我々がよく知っている1991年社会人ラグビー大会決勝、ロスタイムでイアン・ウィリアムスの60メートル独走トライで決着が付いた、宮地さん率いる三洋電機と神戸製鋼の戦いは日本ラグビー史の名勝負のひとつといえます。

現在のトップリーグで三洋電機は「ワイルドナイツ」の愛称のとおり、華麗なオープン攻撃というよりも、フォワードでゴリゴリくる「野武士」的ラグビーをしています。方向性の模索はあったはずでしょうが、三洋電機のチーム哲学はあの頃とほとんどブレていないのでは無いでしょうか。

我々にとって、そのすべての体現が宮地さんなのです。あの時、ノーサイドの笛を聞けば念願の初優勝に手が届くという宮地さんの表情、そして無念の逆転負けを喫した悲痛な形相、ラグビーファンなら忘れられないものです。

今に至るも三洋電機は社会人・TLと頂点に立っていません。それを以て巷間宮地さんには、<悲劇の>という形容がされるかもしれません。しかし僕にはそんなことはこれっぽっちも想起できない。突進の勢い、あの風貌、宮地さんには<負>のイメージは似合いません。

神戸製鋼7連覇のあと初めて神戸に土を付けて、「ええわ、やっぱりラグビーはええなあ」と涙を流す宮地さんは最高にかっこいいぜ。

いくら負けたっていいじゃないか。「あの時……」と想うことがあっても、フェアで思い切ってやったら、三洋のラグビー、宮地さんのラグビーはそれでいいじゃないか。栄光はきっとついて来るさ。


 

 

51XVFR2GK5L__SL500_AA240_.jpg無冠のジャージー
―宮地克実と三洋ラグビーの「挑みつづけた日々」

  • 作者: 富永 俊治
  • 出版社/メーカー: 洋泉社
  • 発売日: 1998/10
  • メディア: 単行本

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