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■和様の書 samedi 10 aout 2013 [■museum]

東博で特別展「和様の書」を見る。

出品目録をざっと見ると、150数点のうち国宝が50点、重要文化財35、重要美術品10、その他の物も宮内庁や美術館所蔵という圧倒的なものだ。

そのなかでも白眉は、藤原道長(966~1027)の残した国宝「御堂関白記」である。今年6月にユネスコの世界記憶遺産に登録されており、認定後初の公開になるのだという。展示の巻は寛弘4年(1007)の下巻部分で、平安期の貴族の生活、言い換えれば1000年前の実在の人間の生活の記録を見ることができるのだ。

紀貫之、藤原定家、藤原行成、源兼行など平安期の名筆のなかに、信長・秀吉・家康の書状が併掲されていたが、私信ながら書も
硬いと言えよう。貴族と武士の差異を書に敷衍化したり、国権の主導者となった人間ゆえ書も立派であるとか糊塗する文脈も簡単に書けそうだが、やはり「和様の書」としては一段劣る。

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書・近藤信尹筆、画・長谷川等伯筆「檜原図屏風」の煙る林には魅了されたが、色紙・伝本阿弥光悦筆、画・俵屋宗達筆6曲1双「色紙貼付桜山吹図屏風」の緑の腐ったようなくすみには落胆させられた。絵具の劣化はキビシイ。紙の問題もあるのだろうか。

にしても暑い。駅から東博まで地下通路化してくれないものか。もちろん噴水の脇を歩くのも気持ちがいいが。そのうち噴水で泳ぐぞ。

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