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●バッハ「ミサ曲ロ短調演奏会」    jeudi 5 jan,2012 [■Cinéma et Musique]

阿佐ヶ谷の日本基督教団・阿佐ヶ谷教会でおこなわれた、慶応大学〈慶應義塾コレギウム・ムジクム〉によるバッハの「ミサ曲ロ短調演奏会」を聴きにいく。

独唱はプロの声楽家も含まれる専門の人たちが務めていたが、合唱・オーケストラは学部学生を中心に構成された大学の演奏会だった。プロの演奏家が行う場合には、それに釣り合うように合唱団員の人数も揃えているが、コンサートホールに比べ大きくない教会では違和感を感じさせない人数構成であった。

kirie eleison. 主よ、憐れみたまえ(マタイ20,31)
荘厳な合唱で始まる曲は端緒からバッハの宗教世界に我々を誘い、終章までバッハの独特の曲相を繰り返し展開してゆく。バッハの音の構築は数十年にも亘って連続して利用され完成度を増してゆく。それはあたかも真理の円環がひとつの作品や論攷で完成されるのではなく、作品の重層的な論調で成り立つのと同じように、「バッハの世界」として円環が閉められて行くのだ。

「マタイ受難曲」と双璧をなす「ミサ曲ロ短調」であるが、キリストの受難に場面を限定し物語性を強調した「マタイ受難曲」にくらべ、抽象化し「普遍性」を前面に出るように編成されているといえようか。

2012_01_05_17_52_33.jpg
開演時は満員状態になる。

教会で聴くバッハはやはり特別であった。旧臘残念な演奏会後、急遽検索したにも拘らず近所にこのような宝石を発見できるとは。探せば目白やそこいらにもあるのではないか。
 


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コメント 3

内田純子

1/27(金)7時から杉並公会堂でミサ曲ロ短調のコンサートに出演します。
http://eluvio.jimdo.com/演奏会のお知らせ/
もしご都合がよろしければ、ご招待させていただきますが、いかがでしょうか。
by 内田純子 (2012-01-14 18:25) 

懸解

ありがとうございます。
杉並公会堂でコンサート素晴らしいですね。「マタイ受難曲」も良いですけど、バッハの晩年に書かれ、精神性を深化させた「ミサ曲ロ短調」は最近評価が高くなってますね。

当日の仕事の予定が分かりませんので、行けるかどうか確かな時間が分かりません。ご迷惑を掛けそうなので、残念ですが今回のご招待は遠慮させてください。また機会があればぜひお願いします。
もし、仕事が早く終わればこそっとお伺いしたいと思います。(当日券はあるのでしょうか)

会のご成功お祈りします。


by 懸解 (2012-01-15 02:30) 

内田純子

当日券あります!ぜひお越しください。
by 内田純子 (2012-01-15 10:56) 

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