■村上春樹 lundi 6 mai 2013 [■Livre]
村上春樹さんが、京都大学の河合隼雄物語賞・学芸賞の創設を記念した公開インタヴューで発言した。
先ごろ発表された『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』について、
「『文学的1Q84』に比べ、文学的後退だと思う人がいるかもしれないが、僕にとっては新しい試みです」と発言しているが、初めて村上さんの作品を読む者にとって最悪の邂逅であった。小説を書き始めた大学生が、予定調和の展開に自分の考えを一つ一つ書き込んでいくような構造で少しも面白くない。
これでノーベル文学賞を受賞したら、安倍公房や三島由紀夫は言うに及ばず、井伏鱒二さんが受賞を辞退するつもりだったなんて逸話も吹き飛ぶなあ。個人的にはカズオ・イシグロを推したい。
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