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■D-Gの思想②ガタリの哲学   mercredi 1er aout 2012 [■Pensée]

朝日カルチャーセンター「ドゥルーズ=ガタリの思想」第2回「ガタリの哲学―複写術から地図作製法へ」
講師:江川隆男

■超越論的領域を経験的な表象像から「複写すること」を批判する立場 → 超越論的経験論
 能産的自然を身体的に領土化された大地のうえに描き出す「複写術」を破壊する立場 → 器官なき身体の哲学

■「現代の人間は、根本的に脱領土化された存在である。現代人の生まれながらの実存の領土― 身体、身の回りの空間、家族、宗教といった ―は、一定の土地に固定されているのではなく、絶えず変転する不安定な表象の世界に結びついている」
        (フェリックス・ガタリ「エコゾフィーの実践と主観的都市の復興」『フェリックス・ガタリの思想圏』)

■「来たるべきエコロジー的意識は、空気の感染、地球温暖化による悪影響、多数の生物種の消滅といったような環境要因に取り組むことだけで、満足してはならない。社会的領域や精神的領域におけるエコロジー的荒廃にも関心を向けなければならないだろう。集団的な心性や習慣を変えなければ、物質的環境に関わる<回復>の措置しか取れないだろう」
        (ガタリ「エコゾフィーの実践と主観的都市の復興」)

■4つの存在論的カテゴリーあるいは4つの脱領土化の機能素
 ①「機械状の系統流 Φ」 Phylum machiniques
 ②「物質的で信号的な流れ F」 Flue materiels et signaletiques
 ③「実存的領土 T」 Territoires existentiels
 ④「非身体的領域 U」 Univers incorporels

■「多様な存在者の背後にあるのは、一義的な存在論的土台などではなく、諸々の機械状の界面からなる一つの平面である。存在は、現働化した言説的な構成要素(物質的で信号的な<流れ>、機械状の<系統流>を、非言説的な潜在的構成要素(非身体的<領界>と実存的<領土>に結びつけるような、無数の言表行為の作動配列を通して結晶化する」
         (ガタリ「カオスモーズ」)
■「結局、器官なき身体に関する偉大な書物は「エチカ」ではないだろうか。属性とは、器官なき身体のタイプあるいは種類であり、実体、力能、生産的母胎としての強度<零>である。様態とは生起するすべてのもの、すなわち波と振動、移動、閾と勾配、一定の実体的タイプのもとで、ある母胎から産出される強度である」
         (D=G 「ミルプラトー」)

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