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■「熊野」「殺生石」     dimanche 11 mars 2012 [■能狂言]

観世九皐会3月例会(神楽坂・矢来能楽堂)
能「熊野」(シテ・奥川恒治)、「殺生石」(シテ・佐久間二郎)
狂言「二九十八」(シテ・山本泰太郎)

老母の病気を思い暇を乞う熊野の、「春雨の降るは涙か降るは涙か桜花散るを惜しまぬ人やある」(「春雨の降るは涙か桜花散るを惜しまぬ人しなければ」古今集・大伴黒主による)の謡は数多ある謡曲の中でも屈指のものである。震災から1年経った今も悲痛な思いで聴いている人も多いのではなかったか。

番組が始まる前、観世九皐会のシテ方が揃って東北の被災者のため謡った。舞台にシテ方の人々がそろったのは壮観であったが、このような形で見ねばならないのは辛いものがある。また、休憩時間の2時46分に黙禱するのは貴重な時間であったが、君が代を斉唱することには違和感を覚える。死者は国家の名のもとに亡くなったのではなく一人の人格として被災したことに哀悼せねばならない。

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