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●萩尾望都「柳の木」     lundi 11 juillet 2011 [■Livre]

萩尾望都さんの「柳の木」(『山へ行く』所収)を読む。
朝4時過ぎに寝ようとして、「柳の木」を読んでいなかったことを思い出し『山へ行く』を開く。所収の何作かをめくってモー様(僕らの年代はこう呼ぶのが正しい)の現在の一端を垣間見た気がし、満足でも不満でもない、それなりの想いが浮上した。

で、最後の「柳の木」を1ページ捲った刹那、あっ、僕はこれを読もうと思っていたんだと得心したが、最終3ページだけにある台詞を読んで涙が溢れてきた。幾年にも亘る喜びや悲しみを無音の世界で描き切りる。描かれているのは沈黙ではなく饒舌な生活の機微であり、笑や涙にあふれている日常なのだ。それを20ページの短篇に凝縮するでもなく淡々と描き、豊饒な生を表現してくれた。

内容、台詞に立ち入ることは避けることにする。どうか、書店で手に取って下さい。
東日本大震災で辛い経験をしている人たちが、数年後にこの作品に出逢えることを祈ります。

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山へ行く (flowers comicsシリーズここではない・どこか 1)

  • 作者: 萩尾 望都
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2007/06/26
  • メディア: コミック


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