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■百済観音を観に行く    dimanche 18 0ct.09 [■vie]

秋の奈良法隆寺に百済観音を観に行って来ました。

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東京を7時過ぎの新幹線に乗り、京都、奈良と乗り継ぎ11時前に法隆寺に着く。資料は和辻哲郎の「古寺巡礼」のみ(「風土」を読んであまり好きではなくなりましたが)。

幡幕が爽やかに揺れる南大門から、明るく大きな空のした五重塔と中門が飛鳥の儘に姿を現す。朗らかな気持ちになる。壁は江戸時代に造られたものだというが、その明るさがまた朗らかさをます。

中門の仁王像に見られながら西院伽藍の内へ。ひととき五重塔、金堂、廻廊を愉しみ、外装工事中の大講堂に入り薬師三尊像、四天王像を拝観する。

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そして再び廻廊を回り金堂に入る。法隆寺の本尊金銅釈迦三尊像は仄暗い中の間に、金銅薬師如来座像、金銅阿弥陀如来座像に挟まれて安置されている。壁面は戦後間もなく焼失しているが、再現され三尊を囲んでいる。釈迦三尊像は1300年もこのようにして聖徳太子のためにおられるのだ。
修学旅行の学生の中を行きつ戻りつし釈迦三尊像を何度も前にする。すると、団体の拝観者が日常の会話をしながら前面を占め、白いワイシャツの学生たちがお堂の中を一瞥しただけで慌しく出口に向かう混雑の中、小柄な老婦人が、前方を塞ぐ人の背中の下のほうで静かに手を合わせているのに気が付いた。喧騒のさなかにも刹那の静謐な祈りはある。たしかに母よりも老いているであろう、この女性に遭っただけで法隆寺へ来たことは満たされた。

西院伽藍を出て、聖霊院。
その後大宝蔵院にまわり、金堂壁画弥陀浄土図(右脇侍面相はここにおられる)、夢違観音、玉虫厨子などを置いた部屋の次が愈々、百済観音像。
肩から腕、胸から下腹に流れる柔らかいライン。下半身の絹布の曲線。清らかな木目細かな水の流れるような動き。あるいは一瞬の炎の動きのようなとも表現できよう。前は大宝蔵殿だったか金堂だったかご自身のお堂を持たなかったものが、平成10年に百済観音堂が完成し安置された。そこで天井の高い空間の中に置かれて、もうひとつ別の譬えが出来るようになった。右斜め前から出来るだけ離れて立って百済観音の佇立するお姿を観ると、その姿は天上に伸びる光の柱のように観えて来るのだ。その八頭身の長身は既に言われてきたが、倍する天井を持つことによって、天上に伸びる光の塔としてその姿を化身したのだ。

夢殿から法隆寺を出て中宮寺。
半跏思惟像の漆黒の像の姿の柔らかいこと。そして優美で自然な微笑み。

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西円院から望む五重塔、金堂。
そのとき鐘。ここには拝観の人たちは来ない。

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五重塔最上層に見えた黄の布はなんだったのだろう。




 


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菴羅樹。中宮寺で

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弁天池の猫
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右下でダレているのが上の猫


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