バグダッド陥落 mercredi 9 avril 2003 [■situation]
バグダッドが陥落した。
勝利宣言も降伏文書の調印式も行われぬなか、米軍用車両がフセインの立像を引き倒したその瞬間に政権は瓦解し大文字の戦争は終結した。そしてイラク市民が銅像の頭部を引き摺り回した時サダム・フセインの圧制が証明された。サダム・フセインが生きていようが死んでいようが、この瞬間にイラクは変わったのであり、敷衍すればアラブ世界が大きく回転した。
しかしながら、これはアメリカの軍事力によるカッコつきの解放であり、イラク国民自身が選び取った選択ではないということなのだ。
アメリカはフセイン政権を打ち倒し、石油利権を持続的に確保することが保障されればイラクに用はない。所詮、アメリカはアラブ世界では異教徒であり、軍事力による政権樹立は常にベトナムや9.11の危機をもたらすのである。
今後 (明日からだ)予想される混乱と、戦後処理の後、アメリカは撤兵する。しかし、イラク国民はパレスチナやアフガニスタンのような混乱の中に突き落とされるしかないのだ。サダム・フセインの圧制からテロリスムの残虐に変わるだけなのだ。市民はイラクで生きるしかないのである、常に市民が残虐の只中に被投されるのでしかない。
・松井選手がヤンキースタジアム初登場で満塁ホームランを打った。101年の球団史上初だそうでご同慶の至りである。(スティーブン.J.グールド教授が存命だったらなんとコメントしたろうか)
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